INTERVIEW|社員が語る宇野バス

その日の目標を毎日手帳に書く。
自分の運転が確立できるまで
続けていきたい。

坂口 正樹 Masaki Sakaguchi
2020年入社

OBの佐々木教官には、安全の大切さを。
現役の石原教官には、突っ込みグセを。

ハンドルテストの頃と今とでは、ずいぶんと運転が変わりました。私が1カ月で独り立ちできたのは、二人の教官のお陰です。一人は、30年間無事故無違反で表彰されたことのある佐々木教官。「安全が一番です。頑張りましょう」と、必ず言って出発するのが日課でした。最初の頃は、交差点で隙間があると「行ける!」と思って突っ込んでしまい、横断歩道に少しかかったり、店の出入り口を塞いでしまったりすることも。特に石原教官には、突っ込みグセを厳しく指摘されました。怒られながらの教習でしたが、この歳になるとそれがありがたかったですね。独り立ちした後もよく見ていてくれて、「駅構内で斜めに止まったらいけんで」と叱ってくれる先輩もいます。一度だけ遅刻して反省文を書いたんですが、7人の先輩にそれを見せて感想を書いてもらわないといけないんです。7人のアドバイスは身に沁みました。怒られて育つだけじゃない、脈々と続く文化が宇野バスにはあると思います。

高校卒業後、ディーラーの整備士に。その後、中古車販売会社などを経てタクシー会社へ。長く勤めた整備部門の外注化をきっかけに運転手に転向。タクシー、放送局中継車、業務委託の役員運転手を経験し、宇野バスへ。現在45歳。

声の小さいことが一番の悩み。
ネットで調べた呼吸法や発声法で自己訓練。

実は、教習中に一番悩んだのは、点呼の声が小さく、スムーズに言えないことでした。朝、電話での自宅点呼から始まり、車庫で始業前点呼、運行中に本社で面接点呼があって、最後に終業点呼があるんですけど、それぞれの点呼で言う項目の順番が初めの頃はわからなくて。順番に自信がないから、声も小さくなってしまう。「そんな声の大きさじゃあ、適性がないぞ。できないんだったら、屋上でワシと声を出して、どっちが大きいかやるか」と社長に叱咤される始末。それで頑張って順番を覚え、大きい声を出す練習もしました。どうしたら克服できるかをネットで調べて、やってみたのが呼吸法です。息を吸ってヘソの下に空気をため、手を伸ばして立てた人差し指に向かって、「フッ」と息を吹きかける。ろうそくの炎を消すイメージで何回も。喉を鳴らす訓練もしましたね。それからは、声が小さいとは言われなくなりましたが、疲れた時は小さくなることもあるので注意しています。

どこで降りればいいのかと聞かれたり、ハレカカードの販売をしたり、お客様と話す機会が意外と多いですね。最初はハンドルを持ったまま話していましたが、今は、お客様の方を向いて、手を膝に乗せて受け答えをしています。

お客様にも、周囲のドライバーの方にも、
優しいと思ってもらえるバスの運転手を目指して。

宇野バスの運転手のやりがいは、通勤・通学をはじめ、高齢者や目の不自由な方のお役に立っているところにあると感じています。お客様に優しいと思っていただける運転手が、私の目指す理想のバスの運転手像です。加速やブレーキに気をつけるのはもちろんのこと、周りの車に対してもそう。「お先にどうぞ」と道をゆずるので、よく遅れてしまうんですけどね。それでも、イライラしてしまった時やこんな運転をしたらダメだという時は、手帳にそのことを書くんです。「待つ心を持つ」、「どうせ赤信号で止まるんだから」、「アクセルの踏み方がキツイぞ」とか。「長岡住宅の次の信号注意」といった注意点も手帳に書いておきます。そして、毎日一つか二つは目標を立てて、同じ失敗はしないようにする。今は、毎日書くことがあるんですが、書く量が少しずつ減っていけばいいなと思います。自分の運転が確立できるまでは、この手帳を常に携帯して続けていこうと決めています。

給料面は間違いないです。そこは安心してください。それに、教習で運転の悪いクセを直してくれるので変われます。どの先輩も質問したら真剣に答えてくれますし、叱られることもあるけど、ありがたいことだと思います。