- HOME
- INTERVIEW|社員が語る宇野バス
- 岡 保徳
お客様を転倒させない、
停留所で見落とさない。
磨き抜かれた美しいバスに、
運転手の誇りを乗せて。
岡 保徳 Yasunori Oka
1989年入社
お客様の命を預かる、それが運転手の仕事。
発車するまで絶対にお客様から目を離さない。
宇野バスに採用されて32年。面接の時に「ここで骨を埋めさせてください」って言ったんですけど、もうその通りになりましたね。今も昔も変わらないのは、お客様の命を預かる仕事をしているんだという気持ちです。バスの運転手は安全が第一。前後左右を見るのは当たり前で、なおかつ、お客様の動向を把握するために、車内ミラーもしょっちゅう見て運転しています。おかげさまで、お客様の転倒事故は一度もありません。バス停でドアを開けて、お客様が乗られてドア閉めて、発車するまで、絶対にお客様から目を離さない。どんなに時間が遅れていようが、確実に最後の一人が席に座られて、でも座られて発車じゃないんですよ。完全に座られても席を移られる時があるから、ワンテンポ遅らせて走っています。ワン・ツー・スリーで発車じゃなくて、ワン・ツー・スリー・フォー・ファイブぐらいまで、落ち着いて行かないと。安全に関しては、それはもう徹底しています。
幼少時の夢をかなえてバスの運転手に。宇野バスでは2番目に社歴の長いベテランドライバー。2020年、30年間無事故・無違反の優良運転者として「中国管区警察局長・中国五県交通安全協会長」から表彰を受ける。現在65歳。
バス停でお客様を見落としたことはない。
いかにお客様の目線になれるかが大事。
仕事に飽きることはなかったですね。ハンドルを握ること、バスを触っていることが好きだから。もちろん若い頃は失敗もしましたよ。その経験を積み重ねて、自分の運転姿勢を確立して今があります。僕はバス停でお客様の見落としがないんですよ。バス停の範囲外におられると、もう乗らないと思って行ってしまう運転手もいるけど、僕は停まる。乗る人の見分けを自分で判断するんじゃなくて、必ず一旦停めて声をかける。若い頃は、それができなかったですね。どうしても自分を擁護してしまって、通り過ぎたのはバス停にいなかったからで、自分は間違ってないと。でも、見落とされたお客様が予定していた新幹線に乗れなかったら、お客様の仕事に影響が出てしまう。それがないようにするのが、路線バスのサービスだから。運転手目線で判断するんじゃなくて、いかにお客様の目線になれるか。自分が「こうしておけば」と一歩譲ることが大事だと思っています。
バスは自分のからだの一部と思っているから、ルームミラーも車内も外観もピカピカに磨き上げる。お客様に乗っていただき、バスで収入を得ているんだから当然のこと。お客様からのお褒めの言葉が励みです。
バス通学をしていた生徒さんがお母さんに。
路線バスだから感じられる、お客様との縁。
長く続けているからこそ感じるのは、お客様との縁です。入社したての頃にバス通学をされていた生徒さんが、今は立派なお母さんです。「運転手さん、お世話になりました。卒業ですから」ということがあった数年後に、子どもを連れて乗ってこられて「岡さん、久しぶりです」って。最初、わからないですよ。どこかで見たことあるなぁと考えていたら、「あの時に乗っていました」って。名前を覚えていてくれて声をかけてくれる、そんなお客様が多いんです。路線バスの運転手になって良かったなぁと思いますね。32年の間には病気をして、迷惑をかけられないから身を引こうと思ったことも。それでも社長に支えられて、ここまで頑張ることができた。幸せなことです。宇野バスは、お客様を大事にして日本一安い運賃を目指しています。しかもキレイなバスで気持ちよく。そういう社長の考えと、自分の考えが一致しているから、ここまで続けてこられたんだと思います。
これからも、お客様に親切で丁寧な宇野バスを引き継ぎ、貫いて行くだけです。さらに、事故を無くせば支出も減り、利益が出せる。消耗品や油にしてもそう。見えないところで社長に協力していきます。