宇野バスはこれからも100円です!

岡山市中心部の運賃値上げ!

宇野バスはこれからも100円です!他社は本年10月1日から岡山市中心部100円運賃を120円に値上げへ

岡山市内乗り入れの多くの路線バス事業者と路面電車事業者は、2022年10月1日から岡山市中心部100円運賃を120円に値上げします。
しかし、弊社(以下、宇野バス)はこの運賃値上げには賛同いたしませんので、これからも100円です。

上記結論に至った経緯についてご説明させていただきます。
少し長くなりますが、ご一読いただければ幸いです。

岡山市からの値上げの呼びかけ

2020年、岡山市は、岡山市内を運行する路線バス事業者と路面電車事業者に対して、市内中心部の100円運賃の値上げを呼びかけました。その理由は、「過当競争でくずれた市内中心部の運賃の適正化」、ということです。

もともと岡山市内中心部の100円運賃は、平成10年(1998年)、宇野バスが「流動人口の多い岡山駅~表町の間で、手軽に、たびたび、バスをご利用いただきたい」との思いで、中国運輸局の認可を得て値下げし、他社もそれぞれの経営判断で100円に値下げをした、という経緯があります。

当時から今日に至るまで、岡山駅~表町間で、ハレカカード(ハレカカード以前は磁気カードです)によるご利用はもとより、現金でご利用いただくお客様の多さから考えても当初想定していた役割は今も尚果たしていると判断しています。
ちなみに、現在も、岡山市においては、「岡山駅前エリアと表町エリアの回遊性の向上」をむねとした様々な施策しさくが、相当な予算をててこうじておられ、岡山市中心市街地の活性化にとって両エリア間の回遊性の向上は欠かせない、とされています。
そして、以後、今日まで、100円運賃は24年もの長きにわたって維持されてきました。
当時、既に100円運賃は全国いくつかの都市で当局の認可を得て実施されていました。
そして、コロナ禍の今、100円運賃が再値上げされた地域もあります。

えー、100円運賃が過当競争?

岡山市や競合他社は、岡山市内中心部100円運賃の一斉値上げの理由を「過当競争でくずれた運賃の適正化」と言います。
しかし、そもそも、何をもって「過当競争」と言い、何をもって「適正化」と言うのでしょうか
仮にも、当時、100円運賃が過当競争を招く不当に安い運賃だと当局が判断した場合、当然、認可にはなっていません。
しかし、宇野バスは当局の認可を得て100円運賃を24年もの間実施しているのです。

また、運輸省(現・国土交通省)は、当時、既に、異種運賃(同じ区間でも会社によって異なる運賃を設定すること)を認めていたので、他社には自らの経営判断で100円運賃に値下げをしない自由、値下げ後に再値上げする自由は認められており、今も認められています
それを、「過当競争だ」、「適正化だ」と誰が決めるのでしょうか。
少なくとも、岡山市や競合他社が決めることではないと考えています。

岡山市との合意

その後、岡山市との話し合いの中で、宇野バスの主張に理解が得られ、受け入れられました。
そして、後日開催の協議会において、宇野バスは、①市内中心部100円運賃の値上げはしない、②値上げ協議にも参加しないむねを明言し、岡山市はこれを了承しています。

(結論)
したがって、宇野バスは、これからも、現行どおり、市内中心部は100円運賃です。

(参考:岡山市内5社の初乗り運賃と基準賃率)
運賃算出の基礎となる認可初乗り運賃、認可基準賃率(おおむね1㎞当たりの運賃)は、現在既に各社で異なっているのです。
ちなみに、初乗り運賃と基準賃率は次のとおりです。

  • 両備バス:初乗り運賃170円、基準賃率36円70銭
  • 岡電バス:初乗り運賃170円、基準賃率35円30銭
  • 下電バス:初乗り運賃170円、基準賃率38円40銭
  • 中鉄バス:初乗り運賃160円、基準賃率39円60銭
  • 宇野バス:初乗り運賃140円、基準賃率23円20銭
(出典:中国バス協会発行「2021年版 中国地方バス要覧」)